弁護士の陣内です。
すでにご依頼をいただいている方から別件でご依頼をいただきました。弊所は民事事件のご依頼が多いですが、今回のご依頼は行政機関に対する抗告手続への関与です。
いわば公権力に対する抗いで、弁護士らしい仕事ではあります。もっとも、公権力に対する抗告手段は、私人間紛争より詳細に争い方が法定されております。
代表的なのでは、行政事件訴訟法や行政不服審査法です。この法律では争うことができる人の範囲や行政の行為、期間の制限が詳細に定められております。
今回は、行政不服審査法上の口頭意見陳述への参加です(同法31条)。行政庁の処分に不服があると、通常は行政不服審査法上の審査請求を行うことになります。この審査請求は、裁判所が関与せずに、行政内部で不服の理由を審理するものです。審査請求があると、行政の側から弁明書(行政処分が相当であったことを補強する主張がほとんどです。)が提出されます。それに対して、行政処分を受けた側から弁明書に対する反論をすることになります。
この反論をする際に、定められているのが口頭意見申述という手続です(同法31条3項)。これは、審査請求人が口頭で意見を述べる手続きであり、審理員(弁護士である場合が多いです。)が主宰して、関係者が参加します。その場で、審査請求人と行政庁が主張全般に対する補足等を行います。保佐人は、主に法的な主張を補足いたします。
公の場で、審査請求人の主張をきちんと話す機会があることが意義のあることだと思います。貴重な機会を与えてくださったことに感謝いたします。